日本科学未来館「老いパーク」で老化を体験する

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今日は、日本科学未来館「老いパーク」についてご紹介します。

老いパークとは

人は誰でも老いるもの!やがて来る「老い」を体験する施設です。

日本科学未来館の常設展示のひとつ「老いパーク」

東京・お台場エリアにある日本科学未来館(略称:未来館)は、本日2023年11月22日(水)から「老い」をテーマにした新常設展示を始めています。3階(未来をつくる)で開催されています。

未来館では、常設展示が7年ぶりにリニューアルされ、そのうちの一つのテーマに「老い」が選ばれました。(他にも「ロボット」「地球環境」をテーマにした常設展示が始まっています!)

老いパークの概要

「老いパーク」では、まず、多くの方が自覚しやすい目、耳、運動器、脳の4つの老化現象を疑似体験することで誰にでも訪れる老いを体感することができます。

この展示では、現時点で既に解明されている老いのメカニズムや老化の対処法、ロボティクスなどを用いた研究開発中のサポート技術など、科学技術の側面から老いとの付き合い方の選択肢を紹介しています。

老いパークの見どころ

  • 五感を使って体験できます
  • 6つの体験型展示を通して疑似的に老化現象を体感できます
  • ゲームも取り入れているため子どもでも親しみやすく学べます
  • 老化現象が起こるメカニズムと対処法が学べます
  • 研究開発中の技術や始まったばかりの最新研究など知れます
  • 最新の科学技術によって、老いに対する不安の払拭や軽減ができます
  • ご自身にとって望ましい老い方の選択肢を考えるきっかけになります

老いパークの特集番組

「老いパーク」は、昨晩、報道ステーション(2023年11月21日放送)でも特集されました。

以下、番組内で紹介された内容を元に書きます。

目の老化を体感

老い体験はパンフレットから始まっています。展示ブース内のエリアの案内書はわざと「すごくぼやけて全然見えない」ように作られています。見にくくて全然文字を認識できません!

耳の老化を体感

耳の老化を体験できる機械では、「さとうさん」と呼ばれた時だけボタンを押すクイズゲームなのですが、実際にプレイしてみた下村彩里アナウンサーは間違えて「ええ?今絶対サトウさんでしたよね?」とビックリしていました。病院での名前の呼び出しなどで高齢者が聞き分けられなかったり、レジや窓口でもたついている理由がなんだか分かった気がします。。。

科学コミュニケーターの小林沙羅さんによると「(耳が老化すると)特に高い音、高音域が聞こえにくくなる。同じ音を聞いていても、聞こえ方が違うことに目を向けていただいて、自分と違う聞こえ方の人と、どういうふうにコミュニケーションをとったらいいか考えるきっかけになればいいなと」

認知機能の低下を体感

老化による認知の疑似再現ができるプリント機では、「笑顔」「怒り顔」をそれぞれ撮影できます。AIが怒り顔を検知し、わざと表情を変換して、高齢者にとってどう見えているかを視覚化します。

下村彩里アナウンサーは「ちょっと衝撃です。結構、口元をへの字にしたんですけど、小さくまとまっていますね。怒った表情をしたつもりなんですけど…」と驚いていました。

老化で認知機能が低下すると、ネガティブな表情を認識しづらくなるケースがあるといいます。

まとめ

報道ステーションの番組内では「ぼやけて見えるパンフレット」「サトウさんと呼ばれた時だけ反応するゲーム」「怒り顔が穏やかに見えてしまう写真機」の3つが紹介されていましたが、未来館では、他にもあと3つ、合計6つの体験をすることが出来ます。「バーチャルリアリティ」ならぬ「バーチャンリアリティ」を体感できます!

  • ぼやけて見えるパンフレット
  • サトウの達人
    (サトウさんと呼ばれた時だけ反応するゲーム)
  • 笑って怒ってハイチーズ!
    (怒り顔が穏やかに見えてしまう写真機)
  • スーパーへGO!
    (年齢を重ねたとき運動能力がどう変わるか体験するゲーム)
  • おつかいマスターズ
    (短期記憶、注意力、処理能力の低下を体験するゲーム)
  • 3つの○○なテレビゲーム
    (眩しさ、黄ばみ、ダブりなど白内障の症状の一部を体験するゲーム)

ぼやけていない普通に見える「老いパークのパンフレット」はこちらです!

老い方には個人差がありますが、年齢を重ねると、若い頃の「当たり前」が当たり前ではなくなってしまうことがよく分かりました。簡単に出来ていたことが出来なくなるというのは、とても辛いです。

くこ
くこ

いろんな疑似体験を通して「こういう風にしか聞こえないんだ」とか「こういうふうにゆっくりしか歩けないんだ」とかということが分かったら、『早くしろよ』とイライラすることなく、優しくなれると思います。是非たくさんの人に「老いパーク」の展示を体験して欲しいです!

そして、「人生100年時代」に突入した現代日本は少子高齢社会です。「超高齢化社会」を迎えているとも言われています。75歳以上の要介護者率は跳ね上がり、長い闘病生活の末に亡くなる例も少なくありません。若々しく健康なまま年齢を重ねることができれば、ご本人にとっても快適ですし、介護の担い手となる若者が少なくても世の中を回せます。老いに対応していく様々な科学技術を開発して広めていくことによって到来するであろう、老後を楽しく豊かに生きる未来が楽しみです。

日本科学未来館(略称:未来館)
住所〒135-0064
東京都江東区青海2丁目3−6
開館時間10:00〜17:00(入館券の購入および受付は16:30まで)
休館日火曜日、年末年始(12月28日~1月1日)
公式サイトhttps://www.miraikan.jst.go.jp/
※施設保守のため臨時で休館日を設ける場合があります
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