今日は、ヘアカラー/パーマの後処理剤として使われたりシャンプーや育毛剤に配合されたりすることが多い「ヘマチン」についてご紹介します。
ヘマチンとは
ヘマチンについてChatGPTに聞いてみた
ヘマチンって何?
ヘマチン(Hematin)は、ヘモグロビンと関連する鉄を含む化合物です。ヘマチンはヘム(heme)が酸化された形態であり、通常はヘムの鉄イオン(Fe²⁺)が酸化鉄イオン(Fe³⁺)に変化しています。ヘムはヘモグロビンやミオグロビンなどのタンパク質内に存在し、酸素を結合し、輸送するための重要な役割を果たします。ヘマチンは、ヘムから酸素結合能力が失われた形態であり、酸素を結合することができません。一般的には茶色から黒色を帯びることがあり、酸化鉄イオンを中心に持つ特徴的な色を示します。ヘマチンは、ヘムが酸化されることによって生成されます。
難しいと感じた方のためにヘマチンについて簡単にまとめてみた
- ヘマチンは、血液から抽出したヘモグロビン由来の成分。
- ヘモグロビンを電気分離すると、ヘム(色素)とグロビン(たんぱく質)に分かれる。
- ヘムは酸素の運搬役。酸素を結合・運搬する役割を持つ。
- ヘムが酸化するとヘマチンになる。
- ヘムもヘマチンも鉄分を含んでいるので黒っぽい。
- ヘム(ヘマチン)はグロビンと分離させられると不安定になる。
(⇒たんぱく質と結びついて再び安定状態に戻ろうとする)
ヘマチンがダメージ補修に役立つ理由をまとめてみた
- 髪はたんぱく質から出来ている。
- 髪の傷んだ部分にヘマチンをくっつけると、ピタッとくっつく。
⇒ヘム(ヘマチン)は元々たんぱく質と結びついていたため、ピタッとくっつきやすく、ダメージを補ってくれる。デコボコになった髪が補修されれば、表面が滑らかになり、光を均一に跳ね返すようになるため、ツヤのある美髪に見せることが出来る。
ヘマチンに期待されている効果
毛髪補修
ヘマチンは、毛髪補修の効果を発揮します。髪を構成するたんぱく質(ケラチン)と結合することで、傷んだ髪を補修します。
過酸化水素やアルカリ成分の除去
ヘマチンは、残留した過酸化水素やアルカリ成分の除去に役立ちます。
ヘアカラーやブリーチ、パーマ、縮毛矯正などを利用すると、どうしても薬品の過酸化水素やアルカリ成分が髪や頭皮に残ってしまい、毛髪や頭皮へのダメージが心配です。施術後にヘマチンでケアすることにより、残留して欲しくない成分を除去することが出来ます。
抗酸化作用
ヘマチンは、活性酸素から体を守る「抗酸化作用」を持っています。
紫外線やストレスから発生する活性酸素によるダメージから髪を守ってくれます。
活性酸素は老化や抜け毛の原因となると言われていますので、エイジングケアに興味がある方にとっても、ヘマチンは大注目の成分ですね。
酵素チロシナーゼの活性化
ヘマチンは、メラニン色素をつくる役割を持つ「酵素チロシナーゼ」の活性化に役立ちます。
毛髪は、メラニン色素のおかげで黒く発色します。メラニン色素の生成が衰えなければ、白髪の悩みからは解放されますので、これから生えてくる白髪を予防したい方にも、ヘマチンはありがたい成分です。
ヘマチンのメリット
カラーやパーマが長持ち
ヘマチンは、ヘアカラーやパーマなど後処理剤としても使われます。カラーやパーマの持ちを悪くする残留成分(過酸化水素やアルカリ成分)の除去に役立つので、カラーやパーマが長持ちします。
髪のボリュームアップ
ヘマチンの補修効果により、キューティクルが補修され、栄養や水分を閉じ込める働きが復活しますので、健やかな髪の成長に役立ちます。髪にハリ・コシやツヤが戻ります。
抜け毛予防
ヘマチンの抗酸化作用により老化予防で、抜け毛の予防に効果が期待できます。
白髪予防
メラニン色素をつくる働きが活性化すると、白髪予防にもなります。
ヘマチンのデメリット
原価が高い
ヘマチンは主に牛や豚などの飼育動物の新鮮な血液から生成されています。希少な成分のため、原価が高くなりがちです。
自宅でヘマチンを使う
ヘマチン配合のシャンプー
ヘマチンの効果をいち早く取り入れたい方には、ヘマチン配合のシャンプーを使用することをおすすめします。
前述の通り、ヘマチンは髪の主成分であるケラチン(たんぱく質)と非常に強く結びつきやすい性質を持っているため、髪に浸透しやすく、洗い流しても落ちにくいため、素人でも自宅で簡単に効果を得られます。
オールインワンタイプのシャンプーなら、洗った後にコンディショナーを使う必要がないため、ヘアケアにかかる時間も短縮できます。
ヘマチン配合の育毛シャンプー
ヘマチンは、もともとは育毛効果がある成分として育毛剤の開発目的で研究されていた成分です。髪に浸透しやすく、洗い流しても落ちにくいため、シャンプーにも適しています。
まとめ
ヘマチンは、髪の主成分であるケラチン(たんぱく質)と結合することにより髪を直接修復してくれる期待の成分です。
ヘマチンは、たんぱく質との結びつきやすい性質を持つため、ケラチンとも簡単にくっついてくれます。髪のダメージの修復だけでなく、ハリやコシ、ツヤを取り戻す効果や白髪予防にも期待できるので年齢や性別を問わず取り入れたい美髪成分といえます。