美容院代がタダになったら浮いたお金でいろいろ出来ると思いませんか?
今日は、美容院をお得に利用する方法について「カットモデル」に特化して書いてみます。
カットモデルとは
カットモデルとは、美容師さんがカット技術を磨くための練習台のことです。
未熟な新人美容師さんだけでなく、中堅・ベテランの美容師さんが更なる技術向上のためや新しいヘアスタイルを生み出すため、コンクールのための最終チェックのため、等の理由でカットモデルを募集することがあります。
練習台という特性上、施術料金が無料だったり格安料金だったりと、かなりお得にヘアカットしてもらえます。
お得にヘアカットしてもらえる理由
カットモデルになるとどうして正規料金よりかなりお得にヘアカットしてもらえるのでしょうか?
聞いてみると、お客さん側だけでなく、美容師さんにもメリットがありました。ご紹介します。
マネキンで練習するのとは全く違う
練習用マネキンを使うと、頭の形もフェイスラインも髪の毛の質も一緒です。
一方で、人間の髪は皆、骨格も髪質も生えグセも人それぞれ違います。一人前になるために、どんなお客様がきても対応できるよう、技術を磨く必要があります。
もちろん、新人さんであっても、美容師さんは専門学校で技術練習をして国家試験にも受かって美容師免許を保持していますので、最低限の知識と技術はあります。しかしながら、やはり、生身の人間で練習を重ねたいそうです。
マネキンで練習するとお金が掛かる
マネキンで練習をしようと思うと、モデルウィッグの購入費に出費がかさむのだそうです。
基本的に、モデルウィッグは1度カットしたら使い捨てです。
カットモデルに協力してもらえば、モデルウィッグをいくつも買う必要がないので、美容師さん側としてもメリットが大きいそうです。
材料費が掛からない
カットモデルの場合、カラーやパーマを練習する場合とは違って、材料費(薬液の費用)がかからない為、ヘアカット料金0円で募集している場合が多いです。
実績になる
最近では、SNSなどの投稿用に「写真撮影可能な方」などの条件を加えてカットモデルを募集している美容師さんもいらっしゃいます。
スタイリストとしてのデビューが未だの新人美容師さんだと、将来の指名客を獲得するための重要な実績の一つになります。
カットモデルになるメリット
美容院代の節約になる
カットモデルになると、多くの場合、無料でヘアカットをしてもらえます。
また、お店によっては、カラー・パーマ・トリートメントなど他の施術を割引価格で提供してもらえるので、美容院代が大幅に節約できます。
カットモデルになるデメリット
主に、カットモデルとして見習い期間中の新人さんの練習台になる場合、ベテランの美容師さんにお願いする場合と差が出ることがいくつかあります。
時間がかかる
新人さんの場合、技術力や接客スキルを伸ばしている最中です。
まだまだ成長途中ですので、ベテラン美容師さんに比べてヒアリングや施術に時間がかかる可能性があります。
また、多くの場合は、新人美容師さんがヘアカットを仕上げた後、先輩美容師さんがチェックやアドバイスをして、再度新人美容師さんが手を入れる流れで進んで行くので、普段よりも時間に余裕をもって臨むと良いと思います。
美容院に行く時間帯を自由に選べない
練習台という特性上、カットモデルへの施術は、営業時間外に行われることが多いです。
(※営業時間内で予約が入っていない時間枠を指定されることもあります)
営業開始前の早朝か、営業終了後の深夜になるため、早朝深夜に自由に出歩くことが出来ない人にとってはデメリットだと思います。(逆に、日中の方が忙しい育児中の主婦の方にとっては、旦那さんが帰宅して子守りをバトンタッチしてから行けるというメリットになることもありますね)
期待通りのヘアスタイルにならないリスクがある
そもそもカットモデルの募集動機が、技術力を磨くことであるため、美容師側の提示条件に合わせる必要があります。(あなたがなりたいヘアスタイルと美容師さんが練習したいヘアスタイルが一致しなければ、どこかで妥協するか、お得にカットしてもらうのを諦めて正規料金で利用する必要があります)
たとえば、美容師さん側が練習したいヘアスタイルが「ショート」だった場合、募集条件に「ショートカット可能な方限定」などの条件が加わることがあります。
また、美容師さんにも得手不得手があります。
高い技術力が必要なヘアスタイルや、美容師さん自身が苦手とするヘアスタイルの場合、希望通りのヘアスタイルにならないリスクがあることは否めません。
ただ、先述した通り、奇抜すぎる髪型にされることはまずありませんし、先輩美容師さんが最終チェックをしてくれるケースが多いので、安心してお任せして良いと思います。
ヒアリングが面倒くさい
行きつけの美容院でいつも同じ美容師さんに担当してもらっている方の場合、カットモデルになったときの「ヒアリングが面倒くさい」と感じることが多いようです。
髪質のことや普段のお手入れのことなど、最初からすべて説明しなければならないのが煩わしいです。
カットモデルになる方法
美容師さん側が提示する条件に合致していれば、誰でも簡単にカットモデルになれます。
- スカウト
- 美容院の公式サイトやSNS、地域情報誌での募集
- 美容師個人のSNSでの募集
- カットモデル募集専用のマッチングアプリ
スカウト
スカウトとは、「カットモデルになってくれませんか?」と直接声掛けする方法のことです。
スカウトには、街頭での勧誘(モデルハント)の他に、行きつけの美容院からお願いされる方法があります。スタイリストさんが自分の顧客に「後輩指導に協力して欲しい」と頼むケースもあります。
多くの美容師は、カットモデルを探すときに自分の練習したいヘアスタイルのイメージに合わせて髪の長さや髪質、骨格などに細かな条件を設けています。
スカウトの場合は、街ゆく人を直接見てカットモデルを探せるので、美容師さんにとって理想の練習台と出逢えやすいのですが、効率面でいうと若干難点があります。
美容院の公式サイトやSNS、地域情報誌などでの募集
いろいろな美容院が各種媒体でカットモデルを募集しています。
地域情報誌をチェックしたり、検索エンジンやSNSで探してみると良いでしょう。
具体的には、HP・ブログ・Facebook・Instagram・X (旧Twitter)などでの募集があります。
たとえば「#カットモデル募集」で探すと結構ヒットすると思います。
美容院に張り紙がしてある場合もあります。
美容師個人のSNSでの募集
美容院の公式アカウントではなく、美容師さん個人のSNSアカウントでカットモデルを募集しているケースもあります。
美容師さんにとっても、街ゆく人に突然声をかけることは大きなリスクを伴うので、モデルハントを苦手とする人も多いです。モデルハントはとても勇気がいる上に、詐欺などと間違われて嫌な思いをすることもあるそうですし、たとえ、せっかく立ち止まってくれたとしても断られることの方が多いため、SNSやアプリを使って募集している美容師さんが増えてきています。
カットモデル募集専用のマッチングアプリ
「カット技術の練習をしたい美容師さん」と「カットモデルになりたい人」とを結びつけるマッチングアプリもあります。
中には、美容師側がスカウトするタイプのマッチングアプリもあり、希望条件を登録して待っているだけで簡単にカットモデルになれます。
カットモデルで後悔しないためのポイント
丁寧なコミュニケーションを心掛ける
カットモデルを頼む側と引き受ける側の間にコミュニケーションエラーが発生すると、大きなトラブルにつながることがあります。
後悔しないよう、双方ともに丁寧なコミュニケーションを心掛け、合意の上で臨みましょう。
理想の髪型がある場合はカットモデルを引き受けない
完璧な施術を望む方や理想が高い方は、カットモデルにはならない方が無難です。高レベルな施術を受けたい方は、正規料金を支払ってトップスタイリストに担当してもらいましょう。
カットモデルに関するご質問Q&A
美容院のカットモデルになるには?
以前は、街頭でのスカウト(モデルハント)が主流でしたが、IT化が進んだ現代では、声かけによる勧誘だけでなくインターネットツールを利用した募集も増えています。
- 美容院の公式サイトやSNSでの募集
- 美容師個人のSNSでの募集
- カットモデル募集専用のマッチングアプリ
美人じゃないとカットモデルになれませんか?
美容師さん側が希望する条件に合致していれば誰でも応募可能です。練習用のカットモデルの場合は、容姿の良し悪しよりも、髪質の方が重視されます。(美容院のイメージキャラクターやコンテスト用のモデルを探している場合はビジュアルが重視されることもあります)
カットモデルの相場はいくらですか?
無料で募集しているケースが大半です。
カットモデルは料金がかかりますか?
料金が掛からずタダでヘアカットをしてもらえます。あくまでもヘアカットさせてくれる人を探しているため、カラーやパーマを希望するは有料になるケースが多いです。
カットモデルはいくらもらえる?
広告掲載用の撮影やショー/コンテストなどに協力すると~5000円ほど報酬を貰えることもありますが、通常の練習目的でのカットモデルの場合は謝礼金を用意していないケースの方が多いです。
まとめ
カットモデルは、美容師さんの技術向上のための練習台ですが、条件さえ合えば、施術を受ける側のお財布にも嬉しい、お互いWin-Winのシステムです。
練習台と聞くと不安になる方もいるかもしれませんが、美容師さんはきちんと専門の技術練習を積んで国家資格の「美容師免許」を取得済みの人たちです。
(法律上、「美容師免許」を持っている人しかカットやパーマ、カラーなどの施術ができません)
美容師さんは国家資格に合格した後、アシスタントとしてスタイリストの仕事を補助しながら、技術力や接客スキルを伸ばして一人前になっていくのだそうです。
練習用マネキンのモデルウィッグとは違って、お客様は皆、骨格も髪質も生えグセも人それぞれ違います。一人前になるために、どんなお客様がきても対応できるよう、カットモデルで修行を積んでいます。
応援してあげてくださいね。